大田地域雇用創出促進協議会は、豊かな自然や地域を代表する地域産業の地域資源を効果的に活用した魅力と活力に満ちたまちづくりを目指しています。

〜石見銀山の世界遺産登録を機に、 世界に開かれた地域づくりと雇用創出を 〜
個性や特技、地域の特性をいかしながらひとりひとりが地域の「問題解決」につながり「生きがい」や 「やりがい」を持って「継続」していける仕事を地域で見つけよう!自ら創ろう!世界遺産を目指すこの石見銀山の地で!

大田地域雇用創出促進協議会
大田地域雇用創出促進協議会とは?
世界遺産登録を目指す石見銀山遺跡や国立公園三瓶山をはじめとする豊かな自然や地域を代表する地域産業である石州瓦などの地域資源を効果的に活用した魅力と活力に満ちた街づくりに努め、地域の雇用構造を改善し雇用機会の創出と拡大を図ることを目的に経済団体ならびに行政が一体となって、本協議会を設立しました。

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「江戸時代秘伝の技術が今よみがえる!
   〜400年の時を超え、メロディを奏でる水琴窟 」 エリー有限会社

エリー有限会社

取締役:尾笹 利明

〒694-0042

島根県大田市長久町稲用632
TEL:0854-84-9126

FAX:0854-84-9126

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尾笹さん【What is 水琴窟?】

江戸時代に響くメロディーが現代によみがえった。
今回取材させていただいた、エリー有限会社の尾笹利明社長、“水琴窟”と呼ばれる、途絶えかけていた日本の文化を現代に復活させたのである。
この聞きなれない呼び名「水琴窟」。いったいどんなものなのか、筆者も楽しみに取材に行ったところである。

水琴窟は、江戸〜明治初期にかけて、殿様や金持ちの商人の間に栄えた茶文化の一種で、主に京都のお寺などに残っている壺のことだ。
茶室の庭園にその水琴窟はある、ということだが、目には見えない。
なぜなら、それは、庭園の地面の下に埋められていて、外からは、どこに埋められているのか分からないのである。
壺の大きさはまちまちだが大体、縦60センチから1メートル、幅50センチほどの壺が主流と見られる。
実は、島根でも、昔の大きな庄屋や、茶をたしなんだ民家などに、この水琴窟が残っているということだ。

尾笹さん地下に埋められた壺へは、水が流れる仕掛けがしてあり、そこへ水が流れ、壺の中にしずくが落ちた瞬間、「キーン」という鉄琴をたたくようなやさしい旋律のそれでいて聞いたことのないような独特の音を奏でるのである。

しずくの大小や、しずくが落ちるリズムによって変化する、自然が生み出すメロディーを茶室や縁側といったところで昔の人は楽しみ、何百年間と、聞くものの心を癒してきたに違いない。

実際に聞いて見たい方がいたら、エリー有限会社のホームページからも音を楽しむことができる。実際の音とは音質が若干違うが、イメージを持っていただけるだろう。

尾笹さん【平成に復活した水琴窟】

しかし、尾笹さんのすごいところは、この地下に埋まった本来姿形が見えない水琴窟を、現代の家庭でも楽しめるように、卓上型に改良したところである。
そもそもの出会いは、それまで勤めていた会社を辞め、出雲にある職業訓練学校の造園科に所属していたときに、水琴窟を知ったのだと言う。
「これはおもしろい、と思いましたね。それからは、水琴窟についてとことん調べ尽くしました。」

尾笹さん【秘伝の技術】

しかし、この水琴窟。製作から庭に設置する作業に渡り、その技術が今に伝えられる書物はほとんど残っていないといことだ。というのも、江戸時代、庭師は庭を設計するときに、壺を地下に埋めることを考えて設計されていたが、実際にその壺を埋める作業というのは、どこに埋めたか分からなくするために、周りに被いで隠しながら工事が行なわれていたというのだ。
水琴窟の技術は門外不出の技術で、埋めた当の本人しか、その埋めた場所を知らなかったのである。

「一年間、インターネットや本で調べて勉強しましたね。この一冊から、水琴窟の壺の設計、卓上でも楽しめるように、水を人工的に吸い上げるポンプの設計、卓上水琴窟をつくりあげる全ての工程を一人でやりました。」と尾笹さん。
ちなみに壺は江津の石見焼き、ポンプは、水琴窟の音色を邪魔しないように、近づいても、まったく音はしない。

水琴窟このような卓上型の開発は日本で初めて取り組みだそうだ。最近では、家庭用の水琴窟が作られているそうだが、ポンプで水を汲み上げ、連続して音色を聞けるのはこのエリーの生み出す、水琴窟だけだという。

この一人でもやり遂げる精神は、以前勤めていた、イワミ村田製作所での精神を引き継いだものだ。
「イワミ村田製作所に勤めていたからには、これくらいできないといけないですよ。何でもできないと。」 と尾笹さん。
7年前、妻が重い病気にかかってしまったことから、看病のため、仕事をやめざるを得なくなり、エリーを起業した。今は自宅の一角に事務所、そして、水琴窟が生み出される作業場がある。

このキーンという音。何でも、精神を安らかに沈める効果があるそうだ。
この取材中の間、水琴窟が近くにあったため、ずっと音を聞いていたのだが、筆者も、とてもリラックスした気分になり、さらには、眠気まで誘われた。
不眠症などの症状を和らげるとされていて、そのような症状に悩む人から、“水琴窟の効果を聞いた”という問い合わせもあるのだそうだ。
しかし、科学的にはまだ証明されておらず、エリーでも、今後大学と協力して、科学的な調査を進めていく考えもあるということだ。

尾笹さん「江戸時代の形のように、地下に埋めることはできないのか?」という質問には、「今に残る、地下に埋められた水琴窟は、音が聞こえるものが極端に少ないんです。都会の雑踏などの音が邪魔して、聞こえない。水琴窟の埋める場所もとてもポイントになるので、私の技術では、埋める自信がありません。」と話す。
聞くところによると、京都などの寺に残る水琴窟の音色も、長い竹筒を壺に通すなどしないと聞けない状況だという。

こんな現代だからこそ、地下に埋めなくても家庭で楽しめる水琴窟を製作されている尾笹さんは貴重な存在だ。
水琴窟が生み出すメロディーがこの先何百年も流れ続けることを期待したい。


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大田市の企業家へ突撃!インタビュー エリー有限会社

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